全日本ジムカーナ選手権第4戦・赤門テストコース。 | スーパーオーリンズ&BPSダンパー・製作&メンテナンス業務

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さて、ユーザー様達のアタックは、これから動画がアップされ次第、順次確認させていただきますが、まずは広瀬選手の2本目のアタックを分析してみます。
1本目はスタートでコンマ7秒も拳人選手に置いていかれたので、2本目は超集中してスタートをしています。
それでも、スタートダッシュの差はコンマ5秒以上。路面と光電管が近かった影響で、完璧なスタートをしても拳人選手も抜群にスタートが巧いので、こればかりはどうにもなりません。
そして、1コーナーは問題無し!でも、続く左→左からクランク→外周までの間で、1%アンダーステアセッティングの唯一のデメリットが出てしまいました。ここで、拳人選手に追いつきたかったのですが、拳人選手のさすがのライン取りに逆にやられてしまいました。1%アンダーステアセッティングは1速のラインを2速でより高いボトムスピードで走れることが大きなメリットですが、今回の路面は1本目の砂が予想以上に内側に溜まっていたので(みなさんが最短距離を狙ったラインを走っていた)、十分に分かっていても、やはりベタインよりクルマ半分外側を走ると砂の影響を受けてしまいました。
バンクは全く問題ありません。ESA-Zとアシストスプリング効果も絶大で、リアが軽いS2000でも狙ったラインを高いボトムで攻めています。
そして、問題のスラローム!手前の右コーナーを完璧なラインで進入したので、2速ではベストなラインで入りましたが、やはりほんの少しアウトから進入したので、舵角が少し大きくなってしまいました。このほんの少しの舵角でスラロームの切り返しが遅れてしまいました。それでも広瀬選手の超絶ステアリングワークで最小限のロスで中間手前の左コーナーへ。
ここが、今回1番ロスったポイントです。2速のまま高いボトムを維持するために、ほんの少し余計に右へ寄ったところで完璧に砂溜まりにタイヤを乗せてしまいました。ここでロスった選手は凄く多かったですが、今回のコースで1番難しい部分だったと思います。このコーナーは前日の雨で大きな水溜まりが出来ていた部分で、放棄で履いても砂は表面に残ってしまいます。
なので、ほんの少しでもアウトからラインを取ると、見事に砂に足を取られてしまいます。
ここは、やはり1速が正解でしたが、仮に1速でロス無く走っても立ち上がりで拳人選手に置いていかれるのは変わりが無いので、ボトムスピードで勝負が出来ないライン取りが出来ないのはその時点でアウトでした。
帰りのバンクはほぼ完ぺき!続くS字もOK!
そして、そこからの細かいS字でボトム重視の1%アンダーステアセッティングがやはり足を引っ張ってしまいました。車載を観ると広瀬選手のタイミングがズレてしまったのが分かります。
というわけで、今回のコース設定は決してS2000に不利な設定では無かったと思いますが、スタートから光電管が近かったことと、前日の雨で想像以上に砂が出てしまったことで、1%アンダーステアセッティングを活かせるところが封印されてしまいました。
それでも、ハイパワーなFRマシンで、このタイムを叩き出す広瀬選手のアタックは私的には95点です!
マイナス5点は私の所為ですので。
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