AZUR流バルビングのお話。 | 静岡県富士市のAzur(アジュール)

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現在、通常販売されている4輪用のオーリンズは基本的に20段減衰調整機構が標準装備されています(1部車種を除きます)。
この調整機構はメインバルブにかかる油圧をニードルバルブで減圧(バイパス)して同じ入力があった時のバルブの仕事量を変化させる仕組みです。
ニードルバルブなので、本来は無段階調整ですが、解り易くするために60度毎にカチ、カチと節度が出るようになっています。1周回すと6段と数えることになります。
この非常に単純な調整機構ですが、メインバルブのバルビングによって、ニードルバルブがバイパスする圧とバランスを変化させることができます。
このバルブシムの積み方に各チューナーのノウハウが生きてくるわけですが、AZURでは1枚1枚のシムがその役割をほぼ均等に行うようにバルビングするのが基本です。
例えば、外径が同じくらいで厚さが異なるシムを重ねることは極力避けています。その理由は1万キロくらい乗っていただくと体感できますが数字で出る違いでは無いので説明は省きます。また、極端に大きさが違うシムを重ね合わせたり、シム毎に大きく入力が異なるような積み方も好みません。
数千キロ毎にOHしてシムを新しくするのなら話は違いますが、安定した減衰特性を長時間持続させ、ニードルバルブとのバランスを崩さないようにセッティングするのがダンパーチューニングの基本だと考えているからです。
特にストリートユースのダンパーには基本中の基本です。
また、走り出して直ぐの特性を重視するメーカーさんもありますが、うちは1枚1枚のバルブシムが馴染んでからが本来のダンパーの仕事内容と考えています。
そのために、1枚1枚の仕事量を減らすように沢山の枚数を重ねてセッティングします。
例えば、86&BRZ用アズライトスペックのフロントダンパーのメインバルブには1本あたり20枚のシムを重ねています。リアダンパーには19枚のシムを使用しています(このシムが大変高価なので、枚数を多く使うのは利益率を下げることになります(^-^;)。この1枚1枚のシムの厚さや外径の違いによって、タイプC・S・G・Rの各タイプの基本減衰特性を出し、また更に細かい調整によって各タイプの混合スペックをバルビングしています。
ただし、あくまでも1枚1枚の仕事量が均等に変化するようにバルビングするのがAZUR流です。どれか1枚&数枚の仕事量を増やす、または減らす積み方は前記の理由で好みません。
まったく同じ数値が出たとしても、実際に仕事をする際の1枚1枚の環境(仕事量)によって、ダンパーの働きは変わってきます。そのことは、オーリンズの開発のお手伝いを20年以上やって来て、数え切れないスペックのダンパーを装着した色々な車輛を、自分で実際にステアリングを握ってペダルを操作して確認をして来ました。
ダンパーは内部に組み込まれているパーツすべてが役割をしっかり持って、バランスよく仕事をしてこそ、本来の性能を長時間持続できるのです。

AZURでは、多少利益率は落ちても妥協しないバルビングによって、数字だけでは表せないAZURセッティングならでは安定した走りをユーザー様にお届けいたします。

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