スーパーオーリンズ&BPSダンパー・製作&メンテナンス業務

川村徹のちょっとタメになるお話の部屋

ちょっとタメになるお話の部屋シリーズ

2025年6月27日

キョウセイ・ジムカーナシリーズのノーサイドクラス(サイドターン禁止)のデモランに行ってきました。TOOLBOXの室本さんがタイヤ目線で動画を撮影してくださったのでアップします。 このアングルですと、ラインに合わせた荷重移動が良く分かりますね。手前の4本パイロンと、奥の大きなシェルコーナー、島周りから~~~のGが目いっぱいかかったブレーキング。ノーサイドは誤魔化しが効かないのでこういうブレーキングとライン取りはかなり難易度が高くなります。 そして、めちゃ楽しいです♪ サイドターンだけがジムカーナの醍醐味ではありません!!

https://www.youtube.com/watch?v=NnBetxkLMws

ちょっとタメになるお話の部屋シリーズ

2025年6月27日

ハンドルをこじる!
寒い時期に少しでも早くフロントタイヤを温めるために、少しだけフロントタイヤをこじる操作をすることはありますが、基本的にフロントタイヤ(リアタイヤも)のスムーズな縦の回転を邪魔する操作はNGなのは当たり前ですね。
この動画では、特にタイヤの縦の転がりを評価しているので、タイヤ様のご機嫌を見ながら操作をしています。
1番分かり易いのが、奥のトライアングルの回り方と、フェニックスのライン取り、4角のショートカットでの荷重移動に現れています。
タイヤをきっちり転がすためのライン取り&荷重移動をしているのがよく分かります。
フェニックスでは、最後まで縁石にぴったり着いて走りたいんですが、このスピードではハンドルをこじる必要が発生しています。なので、ラインを大きくしてGを逃がしています。もちろんタイムロスです。
ショートカット1周では、やはり舵角を増やす必要がありそうだったので、舵角は増やさずに、ちょっと余計に荷重移動をしてタイヤを転がすように操作をしています。もちろん、これもタイムロスです。
1コーナーもNTPもやはり余計な操作が入っているので、ほんの少しずつロスが発生しています。
結果的に、もっとタイヤがしっかり転がるような(舵角が安定する)セットが出ていれば、こういうロスは防げるわけです。
説明文で、ここから2秒アップ出来ると書いてますが、このままのセットでアタックを続けても、ドライバーが余計な操作をすることに違いは無い(更に余計な操作が必要になる)ので、2秒アップはとても無理です。
更にタイヤの転がる速さを意識した場合は、当然ハンドルをこじる場面も増えて来るからです。
この動画のセットは動き出す反応は凄く良かったです。でも、そこから同じ反応で旋回が継続しないセットでした。タイヤの転がりが変化してしまうのです。ドライバーはその状態を察知してラインを修正したり荷重移動をかけたりします。それがそのままロスになります。
巧いドライバーほど、こういうことが起きる可能性が高いと思っています。
・ステアの反応が良い!
・ブレーキングが安定している!
・アクセルを踏める!
この3台要素がお互いを助け合うセットがベターだと思います。
個々の動きが良くても、お互いが足を引っ張る場面があったら当然NGですよね。
なので、モノ(パーツ)を交換する前に(パーツの比較をする前に)現状でのベストバランスをしっかり出して評価をすることが何より大切だと言い続けているのです。
この業界の人間としては商売っ気が無いと怒られそうですが、足踏みをしている人があまりにも多いのも事実ですからね。
でも、個々の大物パーツが仲良くするために必要な細かいパーツのチューニングは全肯定です。
P&PN車輛は交換はNGでも、少しの調整でもしっかりバランスを出すことは可能です。
練習会でタイムを切り取りして「あーだ!こーだ!」もそれはそれで意味があるし、楽しいとは思いますが、目に見えない動きを感じて煮詰めることはもっと楽しいし、お金も掛からないし、何より遠回りする必要も無くなると思っています。
「急がば回れ!」
私が好きな言葉ですが、これって結果的に遠回りになってしまうという状態とは真逆な言葉ですよね。
あ、色々なパーツを交換して、あーだ!こーだ!と評価することが好きな人を決して否定しているわけではありませんので、お間違いの無いようにお願いします。
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※この動画は大須賀選手のND5ロードスターの現状のセッティングを確認するために、美浜ジムカーナDAYの午前アタックコースSSAの試走時に乗せていただいた時の走りです。サスペンション&LSD&ブレーキセッティングの確認をするために続けて2本走行しましたが、その1本目の走りです。1本目はブレーキバランスの確認と前後のピッチ&ロールバランスの確認しているので、タイヤは常に縦に転がっている状況で走らせています。なので、ターンもコーナーもスラロームも非常にスムーズな動きとなっています。タイムもそこそこですが、このタイヤでベストなセットでベストなアタックなのか?と言うと、もちろんベストな走りは2秒近く先にあります。ポン乗り1本目の評価走行なので当たり前ですね。
その2秒のタイムアップは、「更にタイヤが転がるスピードを上げる」ことで達成できます。舵角もライン(多少は変化します)も同じでタイヤが転がるスピードを上げるセッティング&操作ですね。もちろん最大減速時におけるタイヤの転がりもめちゃ重要なのは言うまでもありません。
横へ逃げようとするタイヤのグリップと格闘するのではなく、もっともっとタイヤに転がってもらうために何をするべきなのか?
タイヤが転がるのも横へ逃げるのも、必ず理由があります。その理由を見つけて対応していくのがセッティングであり、スキルアップなのだと思います。

特注オーリンズのOH&仕様変更

2025年6月20日

少し前にモンスターさんで販売されていた33スイフトスポーツ用特注オーリンズ。
ここ1~2年でOH&仕様変更のご依頼が急に増えて来ました。
今月は3台目です。
今日はOH&仕様変更が終わったダンパーを装着させていただきました。
ユーザー様のご希望に合わせた仕様変更内容なのですが、どこかで更に改造されているダンパーで結果的に交換パーツも多く、若干お値段が張ってしまいましたが、これで安心して気持ち良くサーキット走行もしていただけると思います。
この度はありがとうございました!
引き続き今後もよろしくお願いいたしますm(__)m
そしてそして、DC5用とEP3用の特注オーリンズのOH&仕様変更のご依頼もなぜか続いています。
カタログモデルは問題ありませんが、特注品(ショップさんオリジナル)はシリンダーがやたらと短くてガス室の容量が確保できなかったり、レイアウト上、謎な部分も多く???な上に、生産中止をしてかなり経過しているので、相当頭を使って作業しなければいけません。
通常の数倍時間はかかりますが、金額は大差ありません。
儲からないわけですね!
ベストは無理でもベター&ベターな方法で頑張ります!
※ダンパーの写真はありません。

4輪用オーリンズ・DFVシステムの仕組みとオイルの流れを図で説明させていただきました。

2025年6月12日

ちょっと前にボツになったDFVの説明動画を撮り直しました。
今回は余計なことは喋っていないので、消すことは無いと思います。
相変わらずの1発撮りなので、言い直しが何回かありますが、結果的には言い直すことで目に留まるかな?ということでそのままにしてあります。
DFVの構造図は4輪用オーリンズのカタログに載っている図をお借りしました。
私の汚い手書きではDFVの仕組みがイマイチ分かり難いですが、今回は分かり易いと思います。(^^ゞ

4回目のOH作業完了です。

2025年5月31日

本日、4回目のオーバーホールにお越しいただいたR34GTさん。
定期的にオーバーホールをしてくださるのでダンパーには全く問題無し。
このR34さんはサーキットも走られるのでメンテはしっかりやってくれるので安心です。
今回も無事に作業完了しました!
また、次回もよろしくお願いいたしますm(__)m

新品スーパーオーリンズの納期状況。

2025年5月30日

3月&4月上旬にオーダーいただきましたオーリンズが入荷して来ました。大変お待たせいたしました。
車種によっては、もう少しお待ちいただく場合もありますが、徐々に入荷して来る予定です。
順次、製作してお届けさせていただきますので、お楽しみにお待ちください。
なお、4月中旬・下旬にご注文いただいた分は、値上げ前の駆け込み注文が大量にバックオーダーとなっていますので、こちらはもう少しお時間をいただく状況です。
5月1日以降にご注文いただきました分は、納期が分かり次第、またご連絡させていただきます。
ご迷惑をお掛けしますが、よろしくお願いいたしますm(__)m
なお、ハイエース用Style藍は在庫も十分にございますので、10日間ほどで発送可能となります。
こちらも、よろしくお願いいたします!

Style藍の前後の段数を変えてみると?という動画です。

2025年5月23日

今まで、2025スペックのコンフォート段数は前後16段戻しがお勧めと言い続けていましたが、今回ちょっと重いものを積んだ時に、16段では少しリアのストロークが大きいかな?と思い、リアだけ14段に締めてみました。 過去のスペックでは前後2段違いはよくやっていましたが、2025スペックはとても前後のバランスが良いので、同じ段数でずっと評価を続けて来ました。 で、今回リアを2段締めたところ、大きなギャップでの収まりはもちろん良くなりましたが、段差の突き上げも気にならずに快適な走行が可能でした。 リアにお乗りになられる同乗者さんにも快適なドライブをお楽しみいただけると思います。 重い荷物を載せる場合や、ワイド&スーパーロング車の場合は10-8もお勧めとなります。 ぜひ、お試しください♪

https://www.youtube.com/watch?v=t2JkJH5-7OM&t=30s

中身が加工されたオーリンズ(オーリンズとは言えませんが)の場合。

2025年5月22日

特注のダンパーは外観からほぼ見分けがつく場合がほとんでですが、厄介なのは外観はカタログモデルと見分けが付かず、中身を加工してあるオーリンズ(加工したダンパーはオーリンズとは言いませんが)の場合は、完全に分解しないと内容を把握出来ない場合があります。
ピストンを加工したり、別のモノに交換したり、バルブシムの材質が変わっていたり、ロッドが変わっていたり、オイルが変わっていたり、中にはシールもオーリンズでは無いものを使用している場合もあります。
オーリンズは例えば内部に組み込まれているワッシャー1枚でも、別のモノに交換してしまうと、全体の減衰特性が変わってしまったり、バルブシムの正確な位置がズレてしまったり、ポート位置がズレてしまったり、そのまま使い続けると各部の緩みの原因となったり、色々なトラブルの原因となることがあります。
諸々な加工をしてある場合、性能が安定しないので(耐久性も著しく落ちる場合も)、最初は良かったけど、しばらく使っていたら動きが変になったという場合や、急に音が出て来た、というご不満でオーバーホールをご依頼いただき、開けてビックリーーー!という状態のダンパーを数多く作業させていただいております。
最悪の場合は、オーバーホールを諦めていただくケースもありますが、出来るだけ費用を押さえて、本来のオーリンズに戻す作業も十分に可能なケースもあります。
毎年1000セット近く、4000本のダンパーのオーバーホール作業をさせていただいておりますので、あらゆるケースに対応させていただくことが可能です。
それでも、今回のケースのように対応不可なケースもございます。
オーリンズダンパーを末永く安心してお使いいただけるように、ちょっとでも??と感じましたら、お気軽にお問合せください。

中古で購入されたオーリンズが、特注オーリンズだった場合。

2025年5月22日

昨日もオークションでご購入される際に気を付けていただきたい旨の書き込みをしましたが、昨日ご依頼いただいたホンダ系特注オーリンズの確認をさせていただきました。
ご依頼くださったユーザー様はストリート用にご使用されるそうで、車高は高め、レートは低めをご希望でした。
しかし、オークションでご購入されたオーリンズはショップ様の特注品で、しかもサーキット仕様のレイアウトのダンパーでした。
シリンダーもかなり短いので、ロッドストロークを伸ばすと、当然ガス室の容量が取れません。
ロッド自体はとりあえず他車種用が流用できそうですが、シリンダーおよびアウターケースは特注品なので、1から製作する必要があります。
現在、オーリンズでは特注品およびパーツ類の製作は行っておりませんので、残念ながら、このダンパーは再使用不可となってしまいました。
今回のケースは、写真からだけでは判断が出来ない希なケースとなりますが、オークション品はこういうリスクがあるということを頭に入れておいていただければと思います。
特注オーリンズの場合、出品者にご購入先および詳しい使用方法や、OH履歴を確認出来ることが必須となります。
明らかに転売目的な出品者や、出品者が使用歴・オーバーホール履歴等がまったく分からない、または自分で装着したことが無いという場合は、かなりリスクがあるとお考え下さい。
特注ダンパーは正規カタログモデルとの見分けが一般の人には難しいと思いますので、ダブルで余計な費用が発生することを避けるためにも、ちょっとでも??と思った場合は、お気軽にご相談いただければと思います。

オークション等で中古のオーリンズをご購入される方はご注意ください。

2025年5月21日

☆オークションで中古のオーリンズダンパーをご購入される際はご注意ください☆
以前から定期的に、オークションで中古のオーリンズダンパーをご購入いただく際に気を付けていただきたいことをご案内させていただいております。
4輪用オーリンズも発売から35年が経過して、発売当初のダンパーはもちろんですが、サブバルブ(PCV&DFV)が装着される前のモデルの場合は、ピストンロッドやロッドガイド等の主要パーツがモデルチェンジされている関係で、オーバーホールが不可な場合があります。
また、当時に特注で製作されたオーリンズも、当時のパーツが生産中止になってしまっている関係で、オーバーホールが不可な場合があります。
特にホンダ車系や、外車用の特注オーリンズは数多く出回っていますのでご注意願います。
後は、どこかで改造されているオーリンズも、元に戻せない場合もあります。
ただ、これらは外観から判断出来る場合が多いので、オークションでご購入される前に、1度ダンパーの写真を見せていただければ、少なくとも出品されているダンパーがオーバーホールが可能なのかをアドバイスさせていただきます。
ぜひお気軽にご相談いただければと思います。
※落札後、オーバーホールに必要な費用は、現物を分解してみませんとお見積りは出来ませんのでご了承ください。

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