川村徹のちょっとタメになるお話の部屋
リアステアとリアスライドの違い。
2021年9月6日
リア駆動車のリアステアとリアスライド。
この2つは似て非なるものですが、タイヤがグリップしているか?タイヤがスライドしているか?という状況が最も大きい違いだということは誰でもイメージできると思います。(このあたりの詳しい話は、ふら♪さんにお任せします♪)
じゃ、グリップステアとスライドの境って何処なのよ?ということになりますよね。
もちろん「境」はあります。そこを感じることが最も重要だと思っています。その「境」は当然タイヤの絶対的なグリップ力、クルマのセット、コーナーの条件で変わって来ます。というか、変えています。
その「境」を自在に作り出すことが最も需要なポイントだと思います。
この動画の1コーナーは進入はリアステアを使っていますが、ショートカットへはリアを若干スライドさせてラインに乗せています。
なぜかというと、タイヤが冷えているとどうしてもこの舵角だとアンダー気味になってしまうポイントだからです。そうなるとブレーキをかけるか、アクセルを抜いてアンダーを消す必要が出てきます。
なので、1コーナーのリアステアのGを利用して必要なスライドを発生させて向きを変えながらボトムスピードを落とさないように操作をしています。
動画を観ていただくと一気にスライドさせるのではなく、自然にグリップからスライドへ移行しているのが分かると思います。
次のターンは、サイドを利用してリアタイヤをスライドさせていますが、立ち上がりではリアステア状態でタイヤを前へ転がしていますね。
奥のトライアングルでも、1コーナー&ショートカットとまったく同じ理由で操作しています。
戻ってからの左ターンも立ち上がりが下り勾配になるので、サイドでスライドさせてから、徐々にリアステアに移していってトラクションが抜けないようにしています。
キリックスからフェニックスでは極力スライドさせずにリアステアさせながらアンダーを殺してラインに乗せています。
ショートカットは右のリアステアのGを切り返すことによって、左のリアステアをスムーズに引き出していますね。
最後の右ターンもかなりの下り勾配なので、スライドは最小限に抑えて、立ち上がりはリアステアを利用してトラクションを最大限かける操作をしています。
タイヤのグリップを100%引き出しながら、フロントの舵を助ける荷重移動を利用するのがリアステアです。
リアステアをスムーズに引き出せないような低速&タイトコーナーでは、リアタイヤを若干スライドさせることによって、ボトムスピードを維持しながら、立ち上がりではリアステアへ移行させるのがポイントです。
サイドターンは正にコレです。
立ち上がりでアンダー気味になって、ラインが膨らんだり、アクセルが踏めなかったり、またリバースステアしちゃうような時に、リアステアをマスターすれば、ほとんどの場合その悩みはちょっとした操作で解消できます。
その「ちょっとした操作」を頑張って身に付けましょう!
そうなれば「境」も手に取るように分かって来ますよ♪
※動画はこちらから↓ ↓ ↓ ↓ ↓
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NBロードスター用スーパーオーリンズ・サーキットスペック
2021年9月4日
本日、ダンパー(PCVオーリンズ)のOH&仕様変更にお越し頂きましたNBロードスターさん。
富士チャンピオンレースのロードスターカップ用の車輛を中古で購入されて、ほぼそのままお乗りになっているそうです。(ユーザー様もFSWを走られています)
ユーザー様に現状の動きで不満な点をお聞きして、その対策を施しながらの作業となります。
アーム類は強化ブッシュをお決まりの1.5G締めでした。
ASSYで外して分解したところ、まずアッパーマウントの取付方法がNGでした。カラー等、かなり工夫をしてありましたが、セットの方法が「これは・・・」だったので、まずはそこのデメリットを解消しました。
ダンパーのストローク自体は問題無かったので、早速中身のOHに入ります。
と、ここでまたまた問題発生。ボルト類がかなり錆びていたので、ロックナット&ロアシートの固着が心配でしたが、フロント2本が完璧にNGでした。
この状態ですと炙っても無理なので、仕方が無くロアシートを削り取って新品に交換です。
ダンパーの中身はロッド以外はセーーーーフ!でした。
メインバルブのスペックはFSWを走るには、そこそこのスペックでしたが、前後共に謎のシムの積み方をしている部分があって、そこも対策しました。
これで、バルブシムの耐久性もグンとアップします。
ユーザー様にお聞きすると、街乗りは大体7段、FSWでは前後1段戻しか2段戻しでないと、安定感が出ないということでしたので、PCVバルブを確認すると、なんと標準のままでした。
メインバルブがサーキットスペックで、PCVバルブが標準のままですと、それはかなりフワフワしてしまうと思います。このメインバルブで1段戻しということでしたが納得です。
PCVとメインバルブを変更して無事にOH完了しました。
アライメントはリアのトーが少し狂っていたくらいでしたが、ユーザー様のコメントを元に合わせました。
バネがフロント16K,リア14Kですが、ダンパーは前後15段で不快なピッチングも無く、ハンドリングもリニアな操舵感で良い感じです。
今までは7段でも跳ねたということでしたので、やはりPCVが仕事をしていなかったのが大きいですね。
最低地上高はタイヤが減っていたので、現状で90mm+アルファです。
というわけで、今回は定番のアズライトスペックでは無く、PCVを活かしてセッティングさせていただきました。
お住まいもお近くということですので、またちょくちょく遊びに来ていただきたいと思います。
ありがとうございましたm(__)m
納車完了しました!
2021年8月29日
メガーヌRSトロフィーS。無事に納車完了しました!
今回、BPSダンパーにセットしたスプリングはフロントにレスポンス重視のUC-03。リアは安定性&コントロール性重視のUC-01をセットしました。
スペース的に制約が多いレイアウトですが、ベストのセットが出たと思います。
細かいセットアップは、ユーザー様にサーキットを走っていただいて合わせ込んで行きます。
大変!大変!お待たせいたしました!
当然ですが良い感じです!
2021年8月28日
メガーヌRSトロフィーS用BPSダンパー。セットアップ完了しました!
手前味噌で申し訳ありませんが、さすがの乗り味です♪
後の細かいセットアップは、ユーザー様にサーキットを実際に走っていただいて煮詰めて行きます。
大変!大変!お待たせしました!(^O^)/
※セットアップ時のインプレ動画です↓ ↓ ↓ ↓ ↓
BPSダンパーが完成するまでには!
2021年8月27日
基本、ワンオフモデルのBPSダンパーは、どんな車種でもレイアウトが命となります。
(株)エリア・スポーツ中西社長に無理ばかり言って、めちゃ細かい部分まで対応していただいております。
中でもストラットタイプは合わせ込む箇所が多く、それぞれが影響し合う場合があるので、ここをこうすると、こっちがこうなって、そっちが・・・とかはよくあることなのです。
設計段階のストロークが諸々な理由で大幅に変更になってしまい、狙ったストロークを出すために、あれやこれやと考え付くことを全部試して、狙った動きになるように悪足掻きを繰り返してセットアップします。
ここが終われば、バルビングなんて、お茶の子さいさいです。
ストラットタイプの製作期間の内、基本レイアウトを出していただくまでにかなり時間がかかります。
基本的なレイアウトが決まった後も、今回のダンパーはこういうコンセプトなので、バネはこれを、アッパーはこれを使いたい。ということで、ここはもっとこうなりませんか?とか、めちゃ振りをすることもあります。
ちなみにBPSダンパーで1番苦労して装着まで漕ぎ着けた車輛はS660用でした。
低圧ガス式や、高圧ガス式でもシリンダーが細いものは何とかなりますが、BPSダンパーのように大容量タイプの場合は、とにかく対策することが次から次へと出て来るという感じでした。
価格も、今回のメガーヌやBMW、ポルシェよりも高価となります。
それでもユーザー様にご納得していただける走りが実現した時の達成感は半端ありません。
価格も高く、納期もかかり、こちらの利益率は低いけど、特注ダンパーはどこでも簡単に作れるものでは無いですし、まして限られた時間内できっちりとセットアップするのは、自分で言うのも何ですが相当なノウハウも必要です。
どんな自信作でも、高い代金を払っていただくユーザー様のご希望の走りが出来なければ失格ですからね。
プレッシャーが大きければ大きいほど、出来た時の達成感は半端ありません!
というわけで、現在もまだまだ入荷待ちのBPSダンパーがたくさんあります。
中西様、よろしくお願いいたしますm(__)m
ルノー・メガーヌRSトロフィーS用BPSダンパー装着
2021年8月27日
ルノー・メガーヌRSトロフィーS用BPSダンパー。
5回目の着地で、狙ったセットが出ました!
グルッと試走して来ましたが良い感じでした。
明日、もう少し細かいセットアップをして完成できそうです。
(株)エリアスポーツ中西様、サスペンションプラス(株)宮浦様、ありがとうございましたm(__)m
明日、車載動画で今回のBPSダンパーの特徴を詳しくご説明したいと思います。
え?純正のオーリンズと比べて何がどう違うかも説明して欲しいですか?
新型BRZ用スーパーオーリンズ完成!
2021年8月26日
ガレージ 天竜 ・遠藤さんの新型BRZ用スーパーオーリンズ完成です!
今までのBRZ用とは、もちろんバルブスペックは異なりますが、基本的なコンセプトは同じです。
まずは遠藤さんの好みに合わせてもらって、そこから色々なスペックに展開していくつもりです。
もちろんBPSダンパーも同様に進化させます!
皆様からのご依頼、お待ちしています♪(^O^)/
ND5ロードスター用BPSダンパー装着
2021年8月25日
本日、BPSダンパーの取付にお越し頂いたND5ロードスターさん。
メインは岡国とワインディングということで、バネはESAにリアにはESAアシストスプリングをセット。
車高は普段の使い勝手を考えてちょっと高目にセットしました。
バルブシムが馴染んでいない状態で試走して来ましたが、マジで良いっす!(笑)
バルブシムが馴染んだら、もう笑うしか無いと思います。
大変お待たせしました!ありがとうございましたm(__)m
オーリンズ・カタログモデル欠品状況に関するお知らせ
2021年8月24日
8月末現在、オーリンズのカタログモデルの大多数が欠品しています。
理由は主なパーツを生産している工場(国内)が自然災害に遭ったからです。
元々、欠品しやすい管理体制にも問題がありましたが、突発的な自然の力には敵わないということでご理解いただければ幸いです。
9月に入りますと、徐々に現在の状況も改善されていくと思います。
皆様には大変ご迷惑をお掛けします。
なお、生産ロット数も少ないので、バックオーダーで更に納期がかかる可能性があります。
スーパーオーリンズのご購入をご検討くださっている皆様におかれましては、早めにバックオーダーを入れていただけますようお願い申し上げます。
尚、通常のOH業務には今のところ支障はありませんが、こちらも修理等の内容により、場合によってはお時間をいただく可能性も否定できない状況です。
OH&仕様変更をご検討中のユーザー様も、お早めに動いていただけると助かります。
GRヤリス用スーパーオーリンズ・タイプS:100%
2021年8月20日
本日、スーパーオーリンズを取り付けていただいたGRヤリスさん。
スペックはタイプS:100%です。
街乗りの快適性と、ワインディングでのコントロール性を重視したスペックとなります。
速さより気持ち良さを♪