TOP > バンプラバーの仕事
バンプラバーの名称でお馴染の写真のパーツ。
正確にはバンプストップラバーと言います。
文字通り、これ以上バンプさせないようにストロークを止める役割をするのが基本的な仕事です。
一言でバンプストップと言っても、ある位置でストロークを規制するのが目的の場合と、バンプスピードをコントロールする役割も持つものと、セットされる状況でその仕事内容は変わって来ます。
前者の場合は、普段はまったく仕事をせずに、イレギュラーな入力(ストローク)があった場合にのみ、バンプを規制する位置にセットされます。この場合は短めで硬いゴムを使用する場合が多いです。(ウレタン製のもあります)
後者の場合は、1Gからある程度バンプすると、直ぐにバンプタッチをさせて、そこからじわっとレートが出て来るようにセットします。長くて柔らかい材質(または硬くてもバリアブルな特性を持つ形状のもの)を使用する場合がほとんどです。
スーパーオーリンズでは、多くの場合、前者の使い方をしています。
写真のバンプラバーはとある車種用のフロントストラットに使用されているバンプラバーです。(倒立式なので、ケース内に入っていて外からは見えません)
1年半程度、競技で使用されてOHに入って来ました。
このバンプラバーは通常の走行時には、ほとんどバンプタッチはしていません。
コーナーリング中のギャップや縁石等によって、イレギュラーに大きな入力が入った時にだけ、じんわりと衝撃を吸収するようにセットされています。
向かって右側が右フロント用、左側が左フロント用です。
ちょっとだけ右側用の方がバンプタッチの量が多いのが解ります。
これは、ドライバーの体重や、フロント両輪にかかる荷重の違いからくるものです。
写真のバンプラバーはセットされた環境で、とても良い仕事をしていると言えます。
バンプラバーに当った跡がまったく無い場合は、不必要なストロークがあると言えます。またはストロークを使えていない場合が考えられます。
また、完全にバンプラバーが潰れていたり、部分的に破壊されていたりした場合はダンパーのストローク量が足りない、またはストロークに対して動き過ぎるということが解ります。
というわけで、バンプラバーは色々なことを教えてくれるというお話でした!